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亥の日の由来やこたつを出す意味は?

亥の日とは十二支の亥に由来する日のこと

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亥の日とは十二支の亥、つまりイノシシに由来する日の事です。十二支はちょうど十二か月と同じ数があることから、昔からそれぞれの干支を十二か月に当てはめて考えていました。

1月は寅で、そこから2月は卯、3月は辰という風に十二支が続いていきます。そして亥は10月にあたる為、旧暦では10月が亥の月と言われていました。

しかし、新暦になってからは一か月のずれが生じた為、現在は11月が亥の月となっています。更に一か月の中の一日ずつにも十二支を当てはめ、その中で亥にあたる日が亥の日となります。

亥の月最初の亥の日は亥の子(いのこ)と呼ばれる

カップルの足

十二か月は毎年同じように十二支があてはめられていますが、一か月を一日ずつ十二支に当てはめるものはその年によって異なります。つまり、亥の日もその年によって異なります。

亥の月最初の亥の日は亥の子(いのこ)と呼ばれ、この日にはお祝い事やお祭りなども行われます。何故亥に関わる月や日がこのように扱われているのかは諸説ありますが、イノシシはとても沢山の子供を産む為子孫繁栄の意味があると言われています。

元々は中国に古くから伝わる亥子祝(いのこいわい)という風習が元になっており、日本には平安時代ごろに伝わったと言われています。貴族だけでなく庶民にもこの風習は広まりました。

亥の月亥の日はこたつ開きの日とも言われている

靴下を履いた足

寒いシーズンには欠かせないこたつですが、実はこたつを出すのに適した日があるのをご存知ですか?それは、亥の月亥の日です。江戸時代にこの日は「こたつ開き」と呼ばれていました。

何故この日がこたつ開きに適しているのかというと、イノシシは元々摩利支天(まりしてん)という仏教に伝わる火の神の使いと言われていたからです。その為、イノシシは火を逃れる存在だと言われてきました。

更にイノシシは火、水、土、金、木から成り立つ五行思想では水に当てはまり、陰陽説では陰に当てはまる為、火を抑制する効果を持つと考えられています。このような考えから、イノシシに関する日にこたつを出すといいと言われているのです。

2019年にこたつ開きをするなら11月10日と11月22日がおすすめ

チェックリスト

こたつ開きに適している亥の日ですが、2019年は11月10日と11月22日が亥の月の亥の日になります。その為、もしこたつを出す場合はこの日に出すのがおすすめです。

出来れば最初の亥の日である10日がおすすめですが、少し早いと感じる方は22日でも問題ありません。22日はちょうど11月も下旬になり、寒さが目立ってくる時期です。

この日に合わせてこたつを出してみるといいですね!なお、こたつを使ったDIYのテーブルリメイクについては、こちらの記事で詳しくご紹介しています。

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亥の日に食べるいのこ餅や祭とは?

亥の日に食べるいのこ餅とは厄除けや子孫繁栄を願う意味がある


亥の月亥の日である亥の子には、いのこ餅というお餅を食べる風習があります。玄猪餅(げんちょもち)や厳重(げんじゅう)とも呼ばれ、正確には亥の子の亥の刻、つまり午後10時ごろに食べるものと言われています。

この日にお餅を食べることで厄除けや子孫繁栄のご利益が得られると言われており、現在でも亥の月になると和菓子屋などにいのこ餅が並ぶ様子が見られます。

このいのこ餅ですが、これと言って決まった形式はなく、中に餡子が入っていたり紅白餅だったり、中にはウリ坊をイメージしたデザインの可愛いものがあったりなど、実に様々です。

いつからいのこ餅の風習が始まったかというと平安時代には既に存在したもの

亥の子にいのこ餅を食べる風習は今でも残っていますが、その歴史は古く平安時代にはすでに存在したと言われています。いつからある風習かは正式には不明ですが、昔から馴染みのあるものだったのですね。

平安時代には亥の子餅を送り合う風習があったと言われてます。また、室町幕府の年中行事としても、旧暦の10月に玄猪餅進上がありました。

その後も江戸幕府の年中行事としていのこ餅を食べる習慣がありました。現在そのような風習は薄れつつありますが、新暦委の月である11月は今でもいのこ餅が売られています。

広島では11月上旬に亥の子祭が行われる

亥の子には亥の子祭というお祭りも行われ、特に広島では毎年11月上旬に行われる恒例行事となっています。収穫の喜びと子孫繁栄を祝うお祭りと言われており、広島以外では西日本を中心に根付いています。

お祭りの内容ですが、亥の子石と呼ばれる石に縄を付け、その街に住む子供たちがその石を持ち歌を歌いながら各家庭を一軒一軒回っていくというものです。


その石で地面をつく行為が行われていましたが、近年は地面が舗装されている為真似事だけで済ませる場合もあります。また、家も一軒ずつ回らず、その街の主要である場所のみを回る場合も多いようです。

亥の子祭では地方によって異なる歌が歌われる

カップを持つ女性

亥の子祭の形式は地域によって差があるものの、亥の子石という石を持った子供が歌いながら街を巡るという内容については、どこの地域も大体同じのようです。

そしてこの時に歌われる歌は、地域によって異なります。それぞれの地域に違った風習が残っているのが面白いですね。また、家庭を訪問した子供はお小遣いやお菓子が貰えるという風習もあるようです。

現在亥の子祭の風習が残っているのは中国地方を中心に、愛媛県、一部の滋賀県内や一部の大分県内でも行われいます。11月上旬にこれらの地域へ行けば、本物の亥の子祭が楽しめそうですね。

その他亥の日に関する風習やおすすめの行事は?

茶の湯では亥の日に炉開きが行われる

こたつ開きや亥の子祭などが行われる亥の日ですが、茶の湯、つまり茶道の世界でも亥の日に関係した風習があります。茶道では水を温める為の小さな囲炉裏、「炉」が使われます。

夏の間は風炉という物を使いますが、これをしまい地炉という炉に切り替えるタイミングが、炉開きとなります。こちらもやはり火を使う為、安全を祈願して縁起のいい亥の日に行われるのですね。

また、炉開きの日に行われる茶会では、お茶菓子としていのこ餅がふるまわれます。このように、茶道の世界でも亥の日は深く関係しているのですね。

こたつ以外の暖房器具も亥の日に合わせて出すのがおすすめ

暖炉のある部屋

古くから日本に伝わる暖房器具のこたつですが、近年は様々な暖房器具があるのでこたつを持っていないという方も多いでしょう。その為、こたつ開きがあっても関係がないと考えている方もいるはずです。

しかし、元々は暖房器具から起こる火災を裂ける為に縁起を担いでいたこたつ開きなので、こたつ以外の暖房器具を出してももちろん問題ありません。

例えば石油ファンヒーターや電気ストーブ、ホットカーペットと言った暖房器具は、亥の日を狙って出してみるといいですね。火災除けを願って、この日に夏物と冬物の入れ替えをしてはいかがでしょうか。

亥の日にはいのこ餅を手作りして食べるのがおすすめ

暖房器具を出すほかに是非おすすめしたいのが、いのこ餅を食べることです。日本には行事ごとに和菓子を食べる風習がありますが、どうせなら亥の日も美味しい和菓子を食べて過ごしたいですね。

和菓子屋などで購入できるいのこ餅ですが、どうせなら手作りしてみましょう。今回はご家庭で作れるいのこ餅のレシピをご紹介します。材料は餅粉、砂糖、水、白ごま、粒あん、黄な粉です。

    いのこ餅のレシピ

  1. 1粒あん240gを20gずつに分け、楕円状に丸める。
  2. 2フライパンで軽く炒った白ごまを、すり鉢ですり潰す。
  3. 3餅粉50g、砂糖70g、を耐熱容器に入れ、水90mlを少しずつ加えながらよく混ぜる。
  4. 4先ほどの耐熱容器にラップをふんわりとかけ、600Wの電子レンジで1分ほど加熱する。
  5. 5水で濡らしたゴムベラでよく混ぜたら、再び電子レンジで1分加熱する。
  6. 6これを数回繰り返すと、透明感のある求肥ができるので白ごまを加えよく混ぜる。
  7. 7まな板などの台に黄な粉を適量打ち粉のようにふりかけ、先ほどの求肥を乗せる。
  8. 8同じく黄な粉で打ち粉をした麺棒で求肥をよく伸ばし、厚さ6mmほどにする。
  9. 9求肥を12等分にカットしたら、粒あんを包み込む。
  10. 10最後に表面にウリ坊のような模様を付けたり、お好みで顔を描いたりしたら完成!

日本に伝わる亥の日について知ろう

日本には昔から亥の日に関する風習が残っています。現在ではその風習が薄れつつありますが、一部地域ではお祭りなどの行事が根付いています。

こたつを出したりいのこ餅を食べたりする亥の日は、冬の訪れの一歩手前を感じる日ですね。是非この日は暖房器具を出し、いのこ餅を食べながら過ごしてみてくださいね。


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